断熱・耐震・換気…「安全性と快適性」を両立するリノベの新常識

公開日:2025/06/03(火) 更新日:2025/05/31(土) 家づくりのこと

目次

  1. 安全性と快適性、どちらも欠かせない住まいの条件
  2. 岩手の住宅に求められる断熱性能とは
  3. 地震大国・日本で欠かせない耐震リノベーション
  4. 「空気の質」を高める換気設計の重要性
  5. 安全・快適・長寿命を叶える設計のポイント
  6. まとめ|リノベーションは見た目以上に本質が問われる

1. 安全性と快適性、どちらも欠かせない住まいの条件

住まいに求められるものは「デザイン」だけではありません。特にリノベーションを検討する際に見落としがちなのが、**構造や設備の中身”**です。
どれだけ内装をきれいにしても、寒さが厳しい・揺れに弱い・空気がこもるようでは、暮らしの質は大きく損なわれます。

これからのリノベーションで重要なのは、断熱・耐震・換気という3つの性能をバランスよく整え、安心かつ快適に暮らせる家をつくることです。特に岩手のように寒冷地で自然が豊かな地域では、これらの性能は家の寿命や住み心地を大きく左右します。

2. 岩手の住宅に求められる断熱性能とは

岩手県は冬の寒さが厳しく、朝晩の冷え込みも強いため、断熱性能の高さが快適な暮らしの要になります。断熱とは、家の中の熱を逃がさず、外からの冷気を遮断する仕組みのことです。

リノベで断熱を強化するには?

断熱材を壁・天井・床に入れ直すことはもちろん、窓の断熱性を高めるのも重要です。既存の住宅では単板ガラス(1枚ガラス)の窓が多く、熱の6070%がここから逃げるといわれています。

【おすすめの対策】

  • ペアガラス(二重ガラス)やトリプルガラスへの交換
  • 樹脂サッシの導入
  • 気密性の高い断熱材(高性能グラスウール・ウレタンフォームなど)を採用

これにより、暖房費の節約だけでなく、結露の防止やカビ対策にもつながります。岩手の寒冷な気候に適した断熱設計は、体にも家計にもやさしいのです。

3. 地震大国・日本で欠かせない耐震リノベーション

日本は世界有数の地震多発地帯。岩手も過去に大きな地震を経験しており、築年数の古い住宅では耐震補強が不可欠です。

築年数と耐震基準の関係

1981年以前に建てられた住宅は、旧耐震基準で設計されている可能性があり、大地震時に倒壊のリスクが高まります。これらの住宅には、壁の量が少ない・基礎が弱い・接合部が脆弱といった問題があります。

耐震補強のポイント

  • 耐震診断を受けて現状を確認
  • 構造用合板**筋交い(すじかい)**を入れて壁の強度を高める
  • 基礎に補強コンクリートを打設する

これらをリノベと同時に行うことで、見た目を変えずに安全性を大きく向上させることができます。万が一の災害時にも「この家で良かった」と思える安心感が得られるでしょう。

4. 「空気の質」を高める換気設計の重要性

リノベーションで意外と軽視されやすいのが換気性能です。しかし、空気の流れが悪いと、湿気・カビ・有害物質の滞留を引き起こし、健康被害の原因にもなります。

現代の換気の基本「24時間換気」

現在の建築基準法では、すべての住宅に「24時間換気システム」の設置が義務づけられています。
これにより、室内の空気を一定時間ごとに外と入れ替えることができます。

快適な換気の工夫

  • 熱交換型換気システム(室温を保ちながら空気を入れ替える)
  • 吹き抜けや高窓を活かした自然換気設計
  • 脱衣室やトイレなどの湿気がこもりやすい場所に排気口を配置

これらを設計に取り入れることで、新築同様の快適な空気環境を実現できます。特に冬場に窓を開けづらい岩手の住宅では、計画換気が快適性を支えるカギになります。

5. 安全・快適・長寿命を叶える設計のポイント

断熱・耐震・換気の3要素は、それぞれが独立しているようでいて、密接に関連しています。例えば、断熱性を高めても換気が悪ければ、結露によるカビや構造劣化の原因になります。耐震補強によって構造が強くなっても、湿気による腐食が起きれば元も子もありません。

だからこそ、リノベーションでは一つの要素だけでなく、全体を統合的に設計することが重要です。

こんな視点を持とう

  • 見えない部分の性能に投資する
  • 専門家(建築士・施工会社)と密に相談
  • 将来のメンテナンスも見据えた素材・工法を選ぶ

岩手という自然に恵まれながらも過酷な気候条件の中で家づくりをするには、こうした**“住まいの本質をとらえた設計力**が必要不可欠です。

6. まとめ|リノベーションは見た目以上に本質が問われる

リノベーションというと、内装をおしゃれに変えたり、間取りを使いやすくしたりといった**「見える部分の変化」**に注目しがちです。
しかし、本当に長く快適に暮らすためには、断熱・耐震・換気という「見えない部分」の性能こそが重要です。

岩手のように、四季の変化が大きく、地震リスクのある地域では、これらの性能が暮らしの安心と快適性を大きく左右します。

私たちは藤田摂建築設計事務所と連携し、ただきれいにするだけではない、「安全性と快適性を両立したリノベーション」をご提案しています。

家族の健康と未来を守るために。
これからのリノベーションは、デザイン+性能で選ぶ時代です。

 

 

 


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